ロールケーキの開発を担当したのは
焼成課課長河上パティシエ。
畑田社長(当時常務)の要望に応えすぐに試作を始めて、1回目の試食を迎えましたが、その評価は「おいしいがしっかりした味すぎる」という評価で「一人で半分」イメージとは違うものでした。さらに2回、3回と試作を重ね、試行錯誤の上やっと現在の形にたどりつき2009年3月販売にこぎつけました。当初、スポンジだけの「ロール」で売れるのかという意見もある中、その味に惚れ込んだ営業担当者をはじめ、ハタダ各店の店長の積極的なPR活動もあり発売1ヶ月で1万本、1年間で21万本の売り上げ。それが現在につながり、新しい3種類の味も加えて当初の予想を超える大ヒット商品となりました。
まず、こだわったのは食感を左右する台となる
スポンジでした。
パティシエ 河上 豊目標としている軽さを実現するには、
まずは台となるスポンジ。
とにかくふわふわでしっとりした軽い食感を目指し、
たどり着いたのは、通常の2倍ほどの時間をかけて
じっくり焼き上げることでした。
生クリームに求めたのは、たっぷりと巻き込まれていながら驚くほどすっきりした口溶けと程よい甘さでした。
生クリームで目指したのは、何よりもその口溶けです。
それは、クリームがたっぷりのボリュームがあるロールケーキでありながら「1人で半分くらい軽く食べられる」という外す事の出来ない目標があったからです。他のパティシエと意見を出し合いながら、沢山の試作品作りが続きました。そして、いよいよ完成。
それは厳選した北海道産の純生クリームに独自の配合比率で低脂肪乳をブレンドし、上品ですっきりとした甘みの和三盆糖を使用することで、これまでにない軽さと味わいを実現しました。